※この記事はgooブログから移行・変換したものです。
ここしばらくニートになっていた自分も4月下旬から忙しくなるので、比較的時間に余裕がある内にふらふらと街を出歩いてみた。
…ということで昨日、このブログで「何度目だよ」といわんばかりの横浜中心部へ行ってきましたよw
朝8時半、天気予報というものはあまり当てにしてはいけないもので期待を大いに裏切る曇天模様。
一気にテンションが下がるものの、木金は(予報では)雨、土日は忙しいということでやむなく出発。
例によって金をケチるため…ではなく今回はある目的のため京急日ノ出町駅で下車。
野毛坂方面の坂道を上っていくこと10分程、最初の目的地に到着。

何の変哲もない坂道なのですが、この老松住宅へと続く坂はどうも漫画「
ヨコハマ買い出し紀行(以後ヨコハマと呼ぶ)」に登場するあるシーンのモデルとファンの間で推測されているのです。
では比較してみましょう。
▲ヨコハマ買い出し紀行』(著・芦奈野ひとし)新装版第3巻128ページより引用実際に比べてみると「似ているような似ていないような」というのが正直な感想ですが、個人的な印象として芦奈野氏は実際の風景を写実的ではなく恐らく自身のイメージを基に描いていらしているのではと思っているので、ここがモデルなのではないかと…。
ヨコハマの世界において買い出し先の商店街が紅葉坂の頂上部分にあると仮定してみれば位置的にもおかしくはないでしょう。
撮影後、適当に道を歩いて行くと伊勢山皇大神宮の鳥居が目に。
横浜の人々の多くはこの伊勢山皇大神宮で七五三を行うというのが慣例になっている?ようですが、私自身は鎌倉の鶴岡八幡宮で行ったということもあり実は横浜市に住んでいながら今まで一度も来たことがなかったので、この機会に拝んで行くことにしました。

「関東のお伊勢さん」とあってか伊勢神宮の社殿と同じ神明造で作られた社殿がシンプルながらも良い味を出しています。
またこの神社、高台にあるため景色が良く目前のみなとみらい地区のビル群や遠方の鶴見つばさ橋を眺めることが出来るビュースポットだったりもします。
参拝を終え景色を堪能した後は次の目的地である神奈川県立音楽堂へ。

来てみたは良いもののまだ開館前という…。
とりあえず隣の県立図書館が開いているようなのでそこで30分程読書して時間を潰すことに。
10時過ぎ再びエントランス前へ行くもまだ開いていない…。
…ふと、チケット売り場に目をやると「売り場営業時間13:00〜」の文字が。
ちと早過ぎたか…w
さすがにここで13時まで待つわけにはいかないので、先にみなとみらい・関内地区を見て回ることにしました。

紅葉坂を下りランドマークタワー前の「さくら通り西交差点」を越えるとまず見えてくるのがこの「先代日本丸」。
練習船「霧島丸」の事故を受けて1930年に進水した大型航海練習帆船で、戦中・戦後直後は石炭輸送船・復員船として活躍しその後1984年の退役まで多くの実習生を育成してきました。
現在はこの日本丸メモリアルパークで余生を過ごし、海洋練習船としての役割は後継の「日本丸?世」へと受け継がれています。

みなとみらい地区の中でも圧倒的な存在感を放つ「横浜ランドマークタワー」。
1993年に開業した横浜が日本に誇る超高層ビルです。
高さは296.3m、現時点で日本一高いビルですが、2014年春には高さ300mの大阪阿部野橋ターミナルビルが完成する予定となっておりあと4年もすれば日本一の座を明け渡すことになるでしょう…。

左が「ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル」、右が観覧車「コスモクロック21」と「よこはまコスモワールド」。
どちらも現在の横浜のランドマークとして欠かせない存在です。
因みに右の観覧車、1989年に行われた横浜博覧会の出展施設として建造されたもので本来は博覧会期間内のみで営業を終了する予定だったのですが、人気が高かったため博覧会終了後も残存しその後観覧車の周囲に遊戯施設を設置したことで現在見るような姿になったのだとか(暫定利用施設ながら当面は存続するようです)。
汽車道から運河パークへ抜け水際の遊歩道に沿って臨港地区へ。

写真は運河パーク内にある1999年開業の横浜国際船員センター「ナビオス横浜」。
高さは46mと比較的小さめですが絵画の額縁をイメージした空洞が良いアクセントになっています。

桜木町駅方面を振り返ると見えるのが先月19日にオープンした「TOCみなとみらい(コレットマーレ)」。
最高部の高さは94.23mで、ショッピング・シネマコンプレックス・ホテル・フィットネスクラブ・オフィスが複合された大型施設となっています。
滑らかな曲面がふつくしい…(*´Д`)
国際橋を渡り「ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル」の脇道へ。

左は昨年の10月以来なので半年振りくらいでしょうか?(あの頃の自分は何をやっていたんだかw)
「君のぞLE」もプレイしてみましたがここは本当にそっくりそのままで…。
右は臨港パークのメインとなる公園部分。海岸線が綺麗に弧を描いています。

再び新港地区へ戻り横浜海上保安部の前を通るとなんと先程見た「先代日本丸」の後継船である「日本丸?世」が停泊しているではありませんか。
一日でダブル「日本丸」が見られるとは…何か得した気分ですw

写真手前右に見えるのは1911年に横浜税関構内の荷扱い場所として作られた横浜港駅の跡地で、1960年までは旅客・貨物駅として、1982年まではこの駅から山下ふ頭までの山下臨港線と高島貨物線の貨物駅として、1986年の廃止までは横浜港信号場として使用されました。
廃止後、遊歩道として整備された際にプラットホームと上屋、およびレールが再現され現在見るような姿になっています。
後ろに見える日本丸?世の姿とのコラボレーションが何ともいえません。
新港地区から万国橋を渡り時計を見ると13時までまだ時間があるので、関内地区の近代建築をいくつか見ていくことに。

(左)横浜アイランドタワーの低層部に存在する1929年竣工の旧第一銀行横浜支店。元々は別の場所に存在していた同建物のバルコニー部分を移築・復元したもの。
(右)東京銀行の前身とされる横浜正金銀行の本店として1904年に竣工した現・神奈川県立歴史博物館。

(左)2000年に復元された1929年竣工の横浜地方裁判所本庁舎。ニュースなどでもお馴染みですね。
(右)1911年に竣工した横浜三井物産ビル。日本初となる鉄筋コンクリート造の建物で横浜の中でも最も古いオフィスとして現在も使用されています。

(左)1929年竣工の旧富士銀行横浜支店(旧安田銀行横浜支店)で現在は東京芸術大学大学院映像研究科の建物。
(右)同じく1929年に竣工した横浜貿易協会の建物。1・2階部分は北欧料理のお店「SCANDIA」が使用しています。

(左)1934年に竣工した横浜税関の建物。緑青色のドームが特徴で「クイーンの塔」として親しまれています。
(右)1931年に竣工した横浜開港資料館旧館。元々は英国領事館だった建物で資料館として開館したのは1981年。

(左)震災後の1928年、公募された案を基に作られた神奈川県庁の本庁舎。昭和初期に流行した帝冠様式(現代建築に和風の瓦屋根を載せた和洋折衷の建築様式)が取り入れられていて「キングの塔」として親しまれています。
(右)1926年に竣工した横浜生糸検査所の建物で現在は国の行政機関が入居している横浜第二合同庁舎として使用されています。
他にも多々ありますがとりあえずこの辺で…。
時計を見ると12時半…。13時までまだ時間があるようなので山下公園へ。
山下公園に到着し写真でも撮ろうかなと思っていると、見渡す限りの人、人、人。
お年を召した方々の団体さんからカップル、修学旅行生まで…人多過ぎw
混雑がひどいので公園を後にし急遽大さん橋国際客船ターミナルへ向かうことにしました。

ここに来たのは恐らく小学生時代の遠足?以来なので7〜8年ぶりくらいでしょうか?
ウッドデッキが歩く度にコツコツと音を立て何とも心地良いです

大さん橋から見た新港・臨港地区。横浜の新旧が凝縮された象徴的な光景。

大さん橋から見た横浜ベイブリッジ。やはり曇天だと色が紛れてしまうので映えませんね。
これを撮り終えたところで時計を見ると13時。
急いで音楽堂へと向かいます。
朝下ってきた紅葉坂を上り音楽堂に辿り着くとやはりチケット売り場は開いていました。
しかし中には人の気配が無くどうも開いていないように見えます。
「今日は無理なのか?」と思いつつこののまま帰るのも後ろめたいので、ダメもとで売り場の職員の方に中に入ることが出来るのか聞いてみると、「確認させて頂きますね。少々お待ち下さい。」とのこと。
暫くすると「今職員が降りてきますので通用口から中へお入り下さい。」との返事を頂き中へ立ち入らせて頂くことに。
職員の方に事務室へと案内され見学届の書類に必要事項(見学先・見学の目的など)を記入します。
職員の方曰く公演の無い日は通常閉まっているのですが今日は偶々開いているらしく、もし次回来ることがある場合は一度連絡を下さると嬉しいとのこと。
折角来ても案内出来ないことがあるからということです。
…突然の訪問誠に申し訳ありませんでした。
記入事項を書き終えるとロビー(ホワイエ)の方まで案内して頂きました。
「学校の研究活動か何かですか?」と聞かれたので「個人的な趣味で建築関係の資料を集めていまして…」と強ち間違いでもないのですがこれまた根も葉もないことを(苦笑)。
また職員の方曰くこのホールは過去に多くの有名な方がいらしておりホール内部も見せてあげたいのですがピアノの調律作業している最中で今日は中へ入れないとのことでした。

このホールについての説明もしておかないといけませんね。
この神奈川県立音楽堂は1954年に公立施設としては日本初となる本格的な音楽専用ホールとして開館したもので、ロンドンのロイヤルフェスティバルホールをモデルに最高の音響効果をあげるように設計されました。
開館当時クラシック音楽の世界的な演奏家に「東洋一の響き」と絶賛され、その響きは今も国内のみならずも海外からも高い評価を受けているらしいとか。
私自身はサントリーホールと神奈川県民ホールにしか行ったことがないので、是非実際に公演を聴きどんなホールなのか味わってみたいですね。
…さて、この画像を見てお気付きの方も多いかと思われますが、このロビー(ホワイエ)は『スズノネセブン』に出てきた図書館のモデルだったりするんですね…。
というか本来の目的はこっちだったり…(申し訳ないですw)

(左)照明が消えているのものの意外と明るく心地良い空間でした。柱を取り巻く円形の椅子も個人的にかなり好み。
(右)有名であろう演奏者の方々の写真も何枚か展示されていました。私はその道に疎いので何とも…。

▲パンフレットも頂きましたよ。
写真を撮り終え事務室へ終わった旨を伝えると「また今度公演の方も是非いらして下さい。」と嬉しいお言葉を頂きました。
お忙しい中大変親身に接して頂き本当にありがとうございました。
見学後、チケット売り場の職員の方にも会釈をし桜木町駅から帰路へ。
横浜まで戻ってもいいのですが、折角なので根岸線で新杉田まで行きそこからシーサイドラインに乗ることに。
終点金沢八景で下車し歩いて自宅まで帰還しました。
結構疲れましたね…。
でもまぁ、中々充実感のある一日でした。
■街歩きマップ■

(C) Google
▲赤い線が歩いた所
自分らしくない効率的な街歩き?
〈関連記事〉
・
いつになったら、大人になれるのかなぁ?(2009/03/03)・
君が望む浪人(2009/10/27)